2.ラタクルRI会長のクラブ会長へのメッセージ
ビチャイ・ラタクル会長の
2002−03年度クラブ会長へのメッセージ
ロータリークラブ会長の皆様に心から歓迎のご挨拶を申し上げます。 皆様は生涯でも屈指の遣り甲斐のある経験、報いが豊かで挑戦の多い一年をこれから始めようとされています。 皆様お一人お一人が各自のクラブを効果的に導くのに役立つ独自の能力を持っておられます。 皆様の中には組織力の優れた方やコミュニケーションに長けた方がいらっしゃることでしょう。 また、迅速な決断力のある方も居られれば、仲裁の上手な方もいらっしゃいます。 貴方の長所がなんであれ、皆様は一つ重要なものを共有しておられます。 皆様はリーダーとしての奉仕と云う奉仕への呼びかけにお応えになったのです。 ロータリーのリーダー・シップ・チームに加わろうとされている皆様を、私はチームの主要プレイヤーだと考えています。 各クラブの会長として皆様は先達の固めた道を進まれます。 この道で障害に出会われてもその挑戦を受けて立つための努力を惜しまれないことを期待しております。 私達が奉仕しているのは私達一人一人に非常に大切で貴重な大義のためだと云うことを何時も覚えておいて下さい。
クラブ会長に選任されることは非常に名誉なことであり、名誉には大きな責任が伴います。 2002-03ロータリー年度に皆様のクラブは必要な指導と援助を皆様に期待するでしょう。 皆様は今年度に向けて皆様自身の希望と夢に溢れておられます。 しかし同時にクラブにとって最高の年にして欲しい と会長に期待を寄せる同志クラブ会員の希望や夢を導く役目も担っておられます。 皆様が人類への奉仕と云うロータリーの長年の伝統を継承し更に拡充するためには、クラブをあげての支援が必要となります。 会員全員の熱意と参加を得てのみ、これを達成することが可能です。
こう云うわけで、私はトップ・ダウンではなくてボトム・アップ型のリーダー・シップを求めるのです。 今年度クラブが何をするかは各クラブが独自に決定します。 クラブにとって何が適切で良いことかを一番よく知っているのはクラブ会員だと信頼するからです。 皆様の計画をご提出下さい。 皆様が約束を果たされる限り会長賞を受賞されることでしょう。 クラブが先頭に立って行動すべきです。 なぜなら奉仕団体と云うロータリーの正しいイメージを一番良く醸し出すのは地区ガバナーでも理事でも国際ロータリー会長でもなく個々のクラブのその会員だからです。 私がお願いすることはただ皆様が目標を設定する際になるべく簡潔なものにすると云うことです。 国際ロータリーと財団を通して私達には非常に多くの素晴らしいプログラムがすでに開かれています。 新しいプログラムの創出に私達のエネルギーを消耗する代わりに既存のプログラムへのロータリアンの参加拡大に力を注ごうではありませんか。 2002-03年度の私達のテーマ「慈愛の種を播きましょう」を如何に実践するかを皆様と皆様のクラブが決めるのです。 このテーマの実現が可能となるのは今年度全てのロータリアンがロータリー奉仕の喜びを直に体験する時だと私は思います。 例えば、子供に読み方の個人指導をする、食料奉仕サービスの倉庫に食料品を積む、人々にコンピューター技能を教えて生産的な仕事につけるようにする、などの奉仕が考えられるでしょう。 子供が貴方に向って本を朗読するのを聞く時、空腹な人々に自らの手で食料を配る時、そして貴方が自立の手助けをした人々の笑顔を見る時、その時初めてロータリー奉仕の真の喜びを貴方は知るのです。 ロータリアンとして私達は国の顔をより親切なものに、世界の顔をより柔和なものにしたいと思っています。 皆様はこの国際機関とその理念に深遠な誓約をなさいました。 高価な物質ではなく、より良い心と魂がもたらす静かな深みのある成功を祝うことによってロータリーの約束を成就する道に皆様がクラブを導かれるのです。 2002-03ロータリー年度にはボトム・アップの管理スタイルの故に、クラブ会長の皆様こそ、クラブ支援の真の柱です。
世界本部から作業、目標、割り当てのリストが送られることはありませんから、皆様のリーダー・シップがとりわけ重要になります。 貴方の行動と貴方の言葉がクラブの雰囲気を左右するのです。 優秀な指導者は模範によって導くと私は心から信じています。 貴方御自身が慈愛の種を播くことによって私達が人道的奉仕の豊かな収穫に預かることは間違いありません。 皆様のクラブで慈愛の種を播くことが出来ます。 皆様の暖かさと友人らしい親しさがクラブに参加と熱意を盛り上げるような雰囲気を作ります。 皆様のクラブ会員とその家族、彼等の夢、才能、仕事について出来る限り多くを知る様に務めてください。 皆様の職場に慈愛の種を播きましょう。 職場での高い道徳基準というロータリーの理念を強化して下さい。 競争ではなく協力を求めて励んでください。 皆様の地域社会に慈愛の種を播きましょう。 クラブ会員の技能と才能を活用する有意義な奉仕プロジェクトを開発しましょう。 クラブ会員が各自独特の種を播ける機会を作って下さい。 ロータリアンが自ら個人的に豊かに与える時、この慈愛がすばやく育ち、豊かに実るのです。 世界に慈愛の種を播きましょう。 ロータリアンとして問題を抱えた世界に慈愛を広げる機会があるのは大変幸運なことです。 研究グループ交換チーム、ロータリー・ボランティア、国際親善奨学生、その他のプログラムを通じて私達は大海や国境を超えて慈愛の種を播くことができるのです。 慈愛の種は頑強です。 どんな気候でもどんな土壌でも育ちます。 ある種はきっと豊かな準備の整った土壌に落ちるでしょう。 これらの慈愛の種は直ちに根を張り、すばやく育ち、それ自身の慈愛の種を播き広げます。 なかには固い地面に落ちる種もあります。 これらはさらに耕すことが必要です。 慈愛、誓約、行動によって育めば、2002-03年度に私達は豊かな人道奉仕の実りを刈り取るのです。