●環境保全委員会●
 
開催日 2001年8月18日(土)
場 所 JA和歌山ビル5F 
委員長 片桐 牧
 
環境保全
 本年度の委員会の活動方針のうち、重点目標として取り上げたゴミ減量―リサイクル問題について、現場で仕事に携わっている松田商店・長田洋治さんに講演して頂きました。
 具体的に容器や製品をみながらの話で、認識を新たにして頂けたと思います。尚、当日各クラブに啓発用ビデオを配布し活用して頂くことにしました。依頼したアンケートについては集計出来次第御報告する予定です。
アンケート未回答クラブは
 岩出、泉佐野、貝塚、河内長野、岸和田、堺フェニックス、堺北西、堺中、堺東南、高石、田辺はまゆう、富田林、打田、和歌山アゼリア、和歌山東、和歌山西 16クラブです。
よろしくお願いします。
 
 
21世紀リサイクル社会を目指して
 
株式会社 松田商店
長田洋治
 
リサイクル社会
 皆さんこんにちは、本日リサイクルについて話をさせて頂く松田商店の長田です。本日は、当社で行っているリサイクルについてお話を致しますので宜しくお願いします。
 先ず、当社の会社概要を説明いたします。当社は和歌山市西河岸町で営業しております。従業員は約40名働いておりまして、男性が16名残りはすべて女性です。
 どのような仕事をしているかといいますと、男性は主に資源ゴミの引き取りを行っています。和歌山市などは市の収集車が当社に直接持ち込んでくれますが、高野町、高野口町、野上町等遠い所は当社から直接トラックで行き、収集されたゴミを引き取ります。このように男性は引き取りの仕事をしています。
 次に女性はどのような仕事をしているかといいますと、主に資源ゴミを選別する仕事をしています。資源ゴミのリサイクルはいかにきちっと分けるかで決まります。アルミ缶はアルミ缶、スチール缶はスチール缶というふうにきちんと分けないとリサイクルできないので、女性はこの選別作業をしております。
 当社の新工場は平成10年1月に建てられた3階建ての建物です。建物の造りはドイツ方式で建てられておりまして、1階が事務所、2階がリサイクル学習室、3階が作業場という造りになっております。この造りはリサイクルする上で非常に効率の良い造りになっています。具体的にビンの工程を例に挙げますと、ビンは3階の作業場で選別され3階から1階のピットに落とされます。するとビンは粉々に割れます。すなわちビンを割る工程が一つ省けるわけです。このようにリサイクルの工程が省力化された構造になっています。さらにリサイクル設備機器も日本の最新鋭機械を導入しています。
 次に私どもでは、リサイクル学習室を解放し誰でも気軽に見学が出来るようにし、多くの子供達、一般の方々が訪れています。その際、来て頂いた方々に是非覚えて欲しいことが3つあります。
 一つ目はリデュース、ゴミを少なくしようという事、スーパーやコンビニ等での買い物は買い物袋持参で、余分なものは家に持ち帰らないようにする事が大切です。
 二つ目はリユース、再利用するという事、空のペットボトルは麦茶等を入れる容器として使うということです。
 三つ目はリサイクル、物を作り直すという事、アルミ缶、スチール缶等はプレス品にし、溶かして又それぞれの缶に生まれ変わります。ペットボトルは粉砕し溶かし金型に入れるとエコ洗面器等の日用品を作る事が出来、これらは全てリサイクルです。この三つの言葉は日本が循環型の社会へ向かうキーワードとして、一人ひとりが実践して行かなければならないことなのです。
 「地球規模で考えて、出来る事から行動しよう」というのは、これは世界の環境用語なのです。私達は地球の為、小さな事からでも、一人ひとりが取り組まなければならないのです。
 スチ−ル缶のリサイクルは先ず強力マグネットでスチール缶のみ選別し、非鉄金属を除去し鉄のみをプレスします。これが当社の商品となります。さらに住金スチールで溶かされH型鋼やシートパイル等の建築用の資材に生まれ変わります。
 アルミ缶は手選別された後に正確に選ぶ為、電磁の原理を利用して全自動で行います。アルミ缶のみ選別後プレスされます。このプレス品は名古屋のアルミメーカーで溶かされてアルミのインゴットになり、このインゴットを原料にし、再びアルミ缶やアルミホイール等のアルミ製品になります。アルミ缶はボーキサイトから作る時は大量の電気が必要ですが、回収アルミ缶から作る時はわずか3%でよく、大幅な電気の節約になるのです。
 次にビンですが、ビンは資源ゴミの日に出してはいけないビンがあります。ビールビン、牛乳ビン等で、繰り返し使用するビンで15回から50回位使われます。出して良いビンは色で選別され、それぞれのメーカーに運ばれ又ビンやガラス等にリサイクルされます。
 ペットボトルは材質番号が(1)のみで、中を水で洗って、キャップを外し、ラベルを取って出す事が大切です。当社ではペットボトルを2つの方法でリサイクルしています。一つはペットボトルを15ミリ位に粉砕し中国に輸出し、中国で身近な繊維製品に生まれ変わります。もう一つは当社がペットボトルを8ミリ位の大きさに粉砕、フレーク状にし、これを溶かし金型に入れ日用品を作っているのです。ペットボトルは軽くて丈夫、衛生的で外観も美しく日用品にリサイクルすればこれらの特性は全て受け継がれます。エコ洗面器は強くて表面がなめらかなので、湯あかも着きにくく、日本で初めてのエコマーク商品としてご愛用されています。エコマグカップは軽くて丈夫で、何度でも再生可能、熱を通しにくい性質の為、熱いお茶等を入れても容器は熱くならない特性があり、エコプランターは太陽熱を吸収しにくい特性があるので壊れにくく丈夫で長持ちします。
 このように私どもはより良い商品を多くの方々にご利用して頂く為、日夜努力しています。それゆえ、皆さん方が率先してこのようなリサイクル商品を使って頂く事が大事なのです。さらに21世紀リサイクル社会を目指す為、私達ひとり一人がグリーンコンシューマーとなり、エコマーク商品の購入、循環型社会への三つのキーワードを守り、率先して、明るい循環重視型社会を目指す事が大切ではないでしょうか。
 
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